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グルメブログ、ちょっと注意が必要かも。 [北海道]

IMG_0200.JPG先々月、休暇を取って大阪に行く際、大阪で何を食べるか、私はグルメサイト、食べログなとで事前調査をしてから行った。食べログは実際にお店を訪れた人の評価、感想が掲載されているので大いに参考になる。11月オープンを目標に今準備を進めている飲食店も食べログに掲載してもらい、集客に繋げて行こうと考えている。

その食べログをめぐり、今ある裁判が佐賀県で行われている。佐賀市内のある飲食店経営者が、「自分の店の情報を掲載されたくない」として、食べログを運営する会社に店舗情報の削除を求める訴えを、佐賀地裁に起こしてる。

この経営者は、「望んでいないのに無断で掲載された。店のホームページと食べログの違いをお客さまに説明しづらく、混乱を招いている」「料理を掲載されると、盛り付けやメニューの変更がしづらくなる」などと主張しているらしい。これに対し食べログを運営する会社は、「写真のページには『最新の情報とは異なる可能性があります』と注意書きをしており、利用者が書き込んだ当時の事実に合致しているので違法性がない」として、反論している。

この裁判は、大切な問題提起をしているように思う。一つは、経営者が掲載を望んでいないのに、勝手にインターネット上で店舗の情報を流すことの適法性、もう一つは、店を訪問した客が商品を勝手に写真で撮り、インターネット上で掲載する権利があるのかどうか、この二点である。

最初の問題はどうだろうか。私は法律の専門家ではないので、もちろん素人としての意見ということになるが、皆さんはどう思われるだろうか。少し前になるが、インターネット検索の大手グーグルがグーグルマップ上で一般住宅の写真を公開した際に、一部住民から「表札などを写すのは個人情報保護の侵害に当たる」などとしてグーグルと争いになったことがあった。このケースでは結局、グーグルが一部住民の要求を受け入れだが、佐賀飲食店のケースはこれに類似している点がある。

インターネットは現在、世の中で最も強力な情報流通の場になっている。ひとだびインターネット上で情報が公開されれば、世界中の人たちが閲覧可能になる。私のブログでも、アクセス解析をしてみると、記事がフランス語、中国語などに翻訳されて閲覧されていることがよくある。日本語の記事でも、パソコンの翻訳機能を活用すれば、日本語以外の言語で読むことは可能なのだ。そのくらい、インターネットの世界というのはグローバルなものだが、使い方を一つ間違うと「凶器」にもなる。

ちょっとわき道に逸れたが、結論としては今回の場合、一点目については、飲食店経営者の主張は受け入れられるべきだと思う。すなわち、店主が望まない食べログの掲載はなされるべきではないと、私は思う。

さて、二点目であるが、こちらのほうが問題としては深刻だと思う。コンパクトデジカメや携帯電話の性能が向上し、誰でも簡単に綺麗な写真を撮ることができるようになり、また、個人のホームページ、ブログが簡単に作成することが可能になったおかげで、食べ物の写真を中心にしたグルメホームページ、グルメブログが花盛りである。

「行列のできる法律相談所」で以前、こんな問題が出た。小さな鰻屋に来た客が、自分のブログに掲載するために、うな重の写真を撮っている。その様子をたまたま見た写真嫌いの店主は烈火の如く怒りながらその客に詰め寄り、写真を撮らないよう強く求めた。しかしながら客は「個人のブログだから問題ない」と反論する。さて、どちらの主張が正しいだろうか。

飲食店などの店主には、その店の管理について一定の権限があり、料理の写真などを撮ることを店主が望まなければ、客に撮影禁止を要求できるというのが法律の立場らしい。したがってこの鰻屋のケースの場合、店主の主張が正しいという結論になる。

この放送を見たとき、私もそうだろうなと納得した。ただし現実には、店側と客側の写真撮影に関するこうしたトラブルを防止するために、店の入口に「店内での写真撮影はご遠慮願います」等の注意書きをすることが必要になると思う。

先日私は高円寺阿波おどりに行って写真を撮りまくったが、参加者(踊り手)は観客が写真を撮ることを予め了解している。だから、「写真を撮るな!」と叫ぶ踊り手なんて誰もいない。だが、佐賀の飲食店経営者や鰻屋の店主のケースはこれと全く異なるわけだ。

ということで、二点目については、店側の了解がある場合に限り、料理などの写真を撮影してブログ等に掲載することが可能、と私は考える。ただ、「店内での写真撮影はご遠慮願います」と貼り紙をしたり、貼り紙がなくても、鰻屋の店主のように店内で客を怒鳴り散らしたりしたら、客の足は遠のいてしまうだろうし、「あの店はトンデモナイ店だ」と逆恨みした客が自分のブログで攻撃するかもしれない。そのあたりが本当に難しい問題で、インターネット時代ならではの悩ましいところなのである。

さて、今日から札幌。写真は旧道庁赤レンガ。いつもだと明日土曜日に帰るのだが、土曜日はプライベートでもう一泊しようと思っている(怪しい行動?)。

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まさまさ

かるびさん、お元気ですか?

食べ物ブログは、私も大いに参考にしていますが、やはり絶対視は禁物ですね。論より証拠。百聞は一見にしかず。これですよ。

>土曜日はプライベートでもう一泊しようと思っている(怪しい行動?)。

はい、怪しい行動です。(わき道に外れた行動?)
by まさまさ (2010-09-10 14:28) 

たかね

むか~し むか~し 神戸で債券のセールスをしていた頃、
取引先の信連(農協の親分)の中堅担当者に
債券オプションの話の種に、男女関係について議論したことがあります。

古い話なのでなかなか思い出せないのですが、
恋人関係がオプション行使期間状態、結婚が行使。

なんで、こんな話をするかというと、

原債権が存在し、それに直接かかわっているから、オプションの意味がある。

ところが昨今、この手の評価ブログは、そこの常連でもないのに
いちいち自分の舌が本来批評されるべきことはちっとも触れずに
評価をする。即ち、評価価格の提示をする。
そういう(美人投票のような)マーケットが存在している。

先の男女関係の例でいえば、付き合ってる彼女の批評をいちいち耳に入れてくれるのである。私にしかわからないはずの×××まで、あることないこと(えー!何でそんなこと知ってるはずないじゃな~い!)も批評できてしまうのである。

基本的にこのようなマーケット?は、性善説にたっている。しかしこれを地でいったのが、金融でいえばCDSで、自分が原債権者でもないのに、空売りや空買いができ、その会社の生殺与奪権が勝手に売買されているのである。

あえて、死に至らしめるようなことをする人はいないだろう、という前提に立っている。

しかし、世の中、殺人事件がなくならないように、悪い人はいなくならない。制度を悪用する人が必ずいるのである。悪用をするために制度を緩和させる人もいるくらいだ。(サブプライムローンが誕生した経緯や、2000年に米で商品先物取引現代化法なる博打合法化の経緯は、最近知ったのだが、おぞましいものがある。)

話が長くなったが、この手の評価ブログに載せる場合は何らかの規制、ルールが必要なのだと思う。

メーカーであれサービス業であれ、自分の製品・サービスを売るために、かなりの広告宣伝費や販促費を投入する。

この手の評価ブログも利用の仕方によっては、広告宣伝の機能をしたり、逆の機能をしたりする。回りくどいようだが、現在将来のC/Fを変える力を持っているのである。

変な話、批評者はその博打よりも博打的な機能をわきまえた上で、批評をすべきかと。でもそんな良識は期待できないので、何らかのルールが必要になってくるんだと思います。

さ、今日は飲みに行くだべ

by たかね (2010-09-10 16:30) 

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