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いきなり黄金伝説、白いご飯だけはお願いします。 [BOOKS]

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金曜、土曜と飲みすぎて、今日はどこにも外出せずに家にいた。ソファーに横になってボーッとしながらテレビを観ていたら、「いきなり黄金伝説」の名物企画、1ケ月1万円節約生活の再放送をやっていた。お笑い芸人、オードリーの春日が出ていた。

春日は結局、1ケ月の食費を8千円弱で済ませた(光熱費込み)。仮に8千円とすると、1日平均266円、1日3食とすると1食平均88円の食費だったことになる。

この番組を観て、何となく私は励まされた。贅沢をしなければ、1ケ月の食費は1万円か2万円くらいあれば、工夫次第でなんとかなるんだなと思った。肝心の料理の味のほうも、春日の言葉を信じれば、そこそこ美味しいらしい。食べ物に限ることではないかもしれないが、贅沢をすればキリが無いし、一方、節約すれば相当ギリギリのところまで切り詰められる、そんな感じがした。そういえば、ミシュラン三ツ星の銀座のお寿司屋さんは、おまかせで2万円だった。そういう世界もある。モノの値段、本当にピンからキリである。

食べ物の話が出たが、私はどんなに生活を切り詰めても、国産の白いご飯だけは食べたいと思う。今から18年前、100年に一度と言われたコメの大凶作があった。コメ不足を補うため、タイや中国から大量のコメが緊急輸入された。私も会社の近くにあった定食屋でタイ産のご飯を食べたが、不味くて閉口した記憶がある。当時一部の人たちから「コメがダメならパンを食べればいいじっゃないか。」と声高に主張する人たちがいたが、そんな単純な問題ではないと私はそのとき思っていた。

細菌学者の小泉武夫先生によると、日本人の身体には、ご飯を中心とした日本食に適合するような遺伝子(DNA)がもともと組み込まれているという。少し前までの一般的な家庭では、ご飯と味噌汁、焼魚か煮魚にお新香、これが朝食の定番だったわけだ。こういった日本独特の食習慣は先祖代々から今を生きる我々に脈々と受け継がれていて、日本人の「食のDNA」みたいなものを我々は生まれたときから所有しているわけだ。

だから、いきなりパンを食べろと言われても身体が受けつけない。また、食の欧米化ではないが、肉やコレステロールの高い食事を摂ることは日本人の「食のDNA」には馴染まないわけで、このような食事を長く摂っていると、我々の身体に一種の拒否反応のようなものが起こる。この身体に起こった拒否反応は、単に肉体的なものに留まらずに、精神的なものにまで影響を与え始める。忍耐力がなく、キレやすい日本人が増えていると言われるが、これはこのような食生活の変化が原因の一つと言われている。

エッセイストの勝見洋一さんに『ごはんに還る』という本がある。勝見さんは、古今東西、世界中の食を制覇された文字通り食通の方で、その方が最後に辿り着いた至福の食、それが「ご飯」だということがこの本に書かれている。美味しいご飯さえあれば、ちょっとしたおかずだけで満足した食事がいただける、そんなことを実感されている方は少なくないのではないだろうか。美味しいご飯がいただける、それだけで私は幸せである。

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コメント 4

まさまさ

>日本人の身体には、ご飯を中心とした日本食に適合するような遺伝子(DNA)がもともと組み込まれているという。

これで納得しました。やはり日本人は白いご飯ですよね。

ご飯は毎日食べても飽きないのに、同じおかず、肉とか魚を食べ続けると飽きますよね。人間って不思議だなと思うのは、毎日好きなものでも食べ続けると自然と飽きて、別の食べ物を欲するようになる。(ただしご飯は別ですね)これで、食のバランスがとれているのかも。

その昔TV番組で、フジ子・ヘミング(ピアニスト)さんのドキュメンタリがあって、その中のインタビュで、フジ子さんの貧しい時は、毎日ご飯だけを食べていた。そのおかげて、虫歯が一本もなかった。という話を印象的で、記憶に残ってします。

最後の晩餐じゃないけど、これで、最後の食事。どんな食事がいいですか?と聞かれれば、

白いご飯、さばの塩焼き、漬物(なす、たくわん)、豚汁かテールスープ。
白いご飯と少しの塩でもOK.

その昔、お見合いの条件で、朝食がご飯という条件を勝ってに掲げていました。

その他は、肩もみのうまい人(自分が肩こりだから)、目の視力がいい人(自分が目が悪いから、子供に目の悪さを遺伝させたくないということから)

もうすぐ春ですね。

夏は暑かったなあって思ってる間に、退屈な秋はもうとっくに過ぎて、、、
春は、、、すぐそこ。(NSPより)

またまた支離滅裂。

ではでは。



by まさまさ (2011-02-28 12:43) 

蝶々

不思議なことに、日本犬のブリーダーは、子犬にごはんを食べさせます。
ゴハンを食べた犬は、骨も筋肉も太く、丈夫な犬に育ちます。
米にたんぱく質やカルシウムが含まれてるわけじゃないのに、摩訶不思議な現象ですが、これも長い歴史の中で、そうなったんでしょうね。
飼い主たる日本人も、ゴハンを食べないと、ひ弱になり、逆切れするのも、何となく納得します。

by 蝶々 (2011-02-28 23:59) 

karubi

まさまささん、お久しぶりです。
まさまささんも白いご飯お好きなんですね。

最期の晩餐の話がありましたが、私は、白いご飯と
サバの味噌煮、沢庵、そして豆腐とわかめの味噌汁、
こんな組み合わせがいいかなあと思っています。

私は肉好きなほうなんですけど、ここ一番はやっぱり
魚ですかね。昨夜は赤坂で一杯やったのですが、
ホクホクのホッケを食べてきました。大根おろしと
一緒に食べると旨いですね。

いずれにしろ、日本の美味しいご飯、万歳です。

karubi
by karubi (2011-03-01 06:29) 

karubi

蝶々さん、おはようございます。
子犬にごはんを食べさせる話、実に興味深い話ですね。
当然根拠があってやっていることだと思いますので、
やはり、ごはんには秘めたるパワーがあるんだと思います。

こう書くとマクドナルドのファンの方々に失礼かもしれませんけど、
子どもの頃からずっとハンバーガーばかりを食べて育った人間は、
なんとなく我々昭和の人間とは別の細胞を持った人間のように
感じられます(ちょっと偏見が入ってしるかもしれませんが)。
食習慣の違いは、人間の精神の違いをも生み出す、そんな気がします。

karubi
by karubi (2011-03-01 08:15) 

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