琥珀で、ひつまぶし、否、お暇なら来てよね。 [新宿]
ある週刊誌の見出しに、「放送局を一つ潰したら、原発一基分の電力が賄える」というのがあった。なるほど、そういうこともあるのかなあと思ったが、テレビ好きの私としては少し複雑な心境だ。
通常モードの放送に戻り、深夜放送も復活した。時節柄、深夜は当分放送しないという選択肢はあるような気もする。これはもちろん、節電という観点からのことだが、実はそれだけが理由ではない。この頃つくづく、今のテレビは、お笑いタレントの生活のために存在するような気がしてならない。大袈裟かもしれないが、朝から晩まで(深夜まで?)出ずっぱりのお笑いタレントが何人もいる感じがする(彼らはかなり稼いでいるに違いない)。
彼らの芸が心底面白いのなら構わないが、中には、ちっとも芸が面白くないお笑いタレントもいる(素人のほうがよっぽど面白いと思うときもある)。こんなときだから、笑うということはとてもいいことだと私は思うのだが、もう見飽きたお笑いタレントが出ているテレビ番組を観るのを止めて、たまには違う方法で笑うことも一法のような気がする。
劇作家である野田秀樹さんの『ひつまぶし』は笑える本だ。「ひつまぶし」はもちろん「暇つぶし」にかけている。読んでいて、「なるほど、なるほど」という話がたくさんある。この本から一つ二つ引用してみたい。
野田さんのある友人が、某大手広告代理店に勤めていたときの話。彼は若い女子社員を集めて「いいか、これは俺の股間(こかん)に関わる問題なんだぞ」と眉間に皺を寄せて語り、ひかれた。もちろん正しくは「沽券(こけん)に関わる」だ。また、若い社員を鼓舞しようとして「お前たち、もう匙(さじ)は投げられたんだぞ!」と言ってしまった。これでは、いきなり終わってしまう。正しくは「賽(さい)は投げられた」である。この彼、寿司屋で「まぐろのみぞおちありますか?」と聞いたが、もちろん正しくは「まぐろの中落ち」で、決して「まぐろのみぞおち」ではない。
このような日本語の間違いというのはよくある話であるが、次の話はもっと面白い。野田さんは、近頃の若い人たちは、自分のことに、周りの人間が興味があるのは当然という前提で話しかけてくるという(私も同感です)。
「自分って、A型じゃないですか」 → 知らねえよ。
「俺って、甘いものだめじゃないですか」 → だから、知らねえよ。
「あたし、花粉症じゃない?」 → そんなこと威張られてもな。
「あたし、肩こりなんですよね」 → あのさ、世界中がお前の体調に興味あるわけじゃねえんだよ。
こんな感じで始まる会話がのさばっているというのは、やっぱり大人が悪い。その子が10歳を超えたら「世界中の人間がお前を知っているわけではないし、知りたがっているわけでもない」という現実を教えてあげるべきだと野田さんは主張する。私も賛成である。
これは少子化の影響が大きいと私は思うけど、それはさておき、この本にはお笑いタレントの肉体的、強制的笑いとは別次元の楽しい笑いが詰まっている。お薦めです。
写真は、新宿ゴールデン街5番街「琥珀」の店内。今週15日、16日一周年パーティーがあります。写真中央の腕は、ゆうママです。セクシーダイナマイトボディーで待ってます、とのことです。
通常モードの放送に戻り、深夜放送も復活した。時節柄、深夜は当分放送しないという選択肢はあるような気もする。これはもちろん、節電という観点からのことだが、実はそれだけが理由ではない。この頃つくづく、今のテレビは、お笑いタレントの生活のために存在するような気がしてならない。大袈裟かもしれないが、朝から晩まで(深夜まで?)出ずっぱりのお笑いタレントが何人もいる感じがする(彼らはかなり稼いでいるに違いない)。
彼らの芸が心底面白いのなら構わないが、中には、ちっとも芸が面白くないお笑いタレントもいる(素人のほうがよっぽど面白いと思うときもある)。こんなときだから、笑うということはとてもいいことだと私は思うのだが、もう見飽きたお笑いタレントが出ているテレビ番組を観るのを止めて、たまには違う方法で笑うことも一法のような気がする。
劇作家である野田秀樹さんの『ひつまぶし』は笑える本だ。「ひつまぶし」はもちろん「暇つぶし」にかけている。読んでいて、「なるほど、なるほど」という話がたくさんある。この本から一つ二つ引用してみたい。
野田さんのある友人が、某大手広告代理店に勤めていたときの話。彼は若い女子社員を集めて「いいか、これは俺の股間(こかん)に関わる問題なんだぞ」と眉間に皺を寄せて語り、ひかれた。もちろん正しくは「沽券(こけん)に関わる」だ。また、若い社員を鼓舞しようとして「お前たち、もう匙(さじ)は投げられたんだぞ!」と言ってしまった。これでは、いきなり終わってしまう。正しくは「賽(さい)は投げられた」である。この彼、寿司屋で「まぐろのみぞおちありますか?」と聞いたが、もちろん正しくは「まぐろの中落ち」で、決して「まぐろのみぞおち」ではない。
このような日本語の間違いというのはよくある話であるが、次の話はもっと面白い。野田さんは、近頃の若い人たちは、自分のことに、周りの人間が興味があるのは当然という前提で話しかけてくるという(私も同感です)。
「自分って、A型じゃないですか」 → 知らねえよ。
「俺って、甘いものだめじゃないですか」 → だから、知らねえよ。
「あたし、花粉症じゃない?」 → そんなこと威張られてもな。
「あたし、肩こりなんですよね」 → あのさ、世界中がお前の体調に興味あるわけじゃねえんだよ。
こんな感じで始まる会話がのさばっているというのは、やっぱり大人が悪い。その子が10歳を超えたら「世界中の人間がお前を知っているわけではないし、知りたがっているわけでもない」という現実を教えてあげるべきだと野田さんは主張する。私も賛成である。
これは少子化の影響が大きいと私は思うけど、それはさておき、この本にはお笑いタレントの肉体的、強制的笑いとは別次元の楽しい笑いが詰まっている。お薦めです。
写真は、新宿ゴールデン街5番街「琥珀」の店内。今週15日、16日一周年パーティーがあります。写真中央の腕は、ゆうママです。セクシーダイナマイトボディーで待ってます、とのことです。
2011-04-11 20:04
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Karubiさん!
masamasaさんが大受けです!
by たかね (2011-04-12 17:03)
きれいな手してたんだね 知らなかったよ ♪
そういえば 先日 某おじさまに
ごちそうになり放しで、後を追いかけて歩いていたら・・
琥珀の前で、見失いました。。。
月光けっこう仮面のように。
なんかいい方法ないか・・と思案してましたところジョージ
金曜日に琥珀にお土産でも持っていきますね。
おじ様にちなんだものを駄洒落風に。
by たかね (2011-04-12 17:21)
今回のカルビさんのブログ、大変ナイスじゃナイスか~。
(またエロエロ、改めいろいろと使わせて頂きますです)
週末、琥珀へ行きたいのはマウンテンマウンテンですが、
いろいろと多忙を極め、ちょいきびちそうです。
でもなんだカンダ言っても、結局南極水道局で、琥珀へ行ってまうかも??よ。
by masamasa (2011-04-12 17:56)
masamasaさん、こんにちは。
1周年パーティーは16日土曜日の夜、行く予定です。
北海道からの帰りなので、北の幸をお土産に登場する
つもりです。
masamasaさんも是非来てくださいね。
karubi
by karubi (2011-04-13 15:07)
たかねさん、こんにちは。
先日、大変失礼した月光仮面です。
でも私は、正義の味方ではなくて、エロの味方です。
今週、楽しみですね。
ゆうママもきっとセクシーTバック着用でお店に、颯爽と登場
してくれると思います。
我々も、露出度優先でお店に伺いましょう。
それではまた。
karubi
by karubi (2011-04-13 15:10)