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人間ドック、裸の私は無抵抗状態です。 [芸術]

久しぶりに土曜日の深夜から日曜の朝にかけて家で仕事をした。もともと私は若い頃から徹夜という芸当が出来ないので、夜の9時過ぎに一旦寝て深夜1時過ぎに起き、熱いコーヒーを淹れて眠気を覚ましてから朝の7時過ぎまでパソコンに向かった。若いころは集中力があったのでラジオをつけながらでも勉強や仕事が出来たものだが、この頃は年のせいか滅法集中力が落ち、ラジオの小さな音でも気になって仕方ない。

休憩タイムにテレビをつけると、ジャパネットタカタの通販番組をやっていた。東京に住んでいるとヨドバシやビックカメラのほうが若干安い感じもするが、ヨドバシなどがない地域に住んでいる視聴者にとっては、全国どこにでもすぐ届けてくけるジャパネットは重宝なのかもしれない。それにしても、他人が作った製品を安く売りますと宣伝して注文を取るだけで商売になるのだから、ジャパネットは笑いが止まらないだろう。これまでジャバネットを大きくしたのは、高田社長の強烈なキャラクター、一種のカリスマ性に依るところが大であろう。視聴者は彼が言うなら間違いないだろうと信じ込んで買ってしまう。彼は、視聴者を惹きつけると同時に安心感を与える雰囲気を持っている。ただ、これは高田社長というカリスマがいる間の話であって、彼が何らかの形でいなくなったときに、ジャパネットは真価を問われるような気がする。今は企業の絶頂期にあるだろうと思う。でも、企業も人間と同じで、アップダウンが必ずあるものだ。

さて、いい陽気に誘われて、午後から新宿に行っていつもの「面影屋珈琲店」でコーヒーとケーキを食べてから、総武線に乗って両国まで行った。両国の江戸東京博物館では今、葛飾北斎の特別展が行われていて、代表作である冨嶽三十六景などが展示されている(写真)。北斎は言わずと知れた江戸を代表する浮世絵師で、彼は日本の最も優れた芸術家の一人といっていいのだろうと思う。彼の描く絵の色彩、構図は素人の私が見ても見事だと思う。今日も外国人を含む多くのお客さんが来場していて、彼の人気の高さを示していた。

以前にもここで書いたが、北斎はさまざまなジャンルの絵を描いていて、春画もその一つであった。ひょっとしたら彼が描いた春画が見られるかもと期待していたが、残念ながらそれは一枚もなかった。エロオジサン、がっかり。ロビーに歌麿と北斎の春画ばかりを集めた本が5千円くらいで売っていたが、これだけ買うのは何となく恥ずかしくてやめた。店員さんが若い女性だったことも少し影響した。まあ、いずれにしても北斎は絵画の天才。彼がもし今の世の中に生きていたら、世界を代表する日本の画家と呼ばれていたに違いないと思う。

明日は人間ドック。前回は高血圧を指摘された。上は154。下も100以上あり、どちらかと言うと下の100以上というのが良くないと言われた。まあ、年だから身体のどこかにガタがくるのは仕方ないのだが、その原因を特定するのは多分難しいことなのだろうと思う。酒の量が増えたとか、ストレスだとか、睡眠不足とか、いろいろな要因が重なり合って症状が出ているのだろうと思う。

人間ドックに行くと、健診着というのを着せられる。男性はパンツ一丁になって着る。腹部エコー、心電図、内科診察などのときには健診着を脱いで医師などの前で裸になるが、私はいつもこのときに、医者と患者というはっきりした上下関係を感じる。裸の私はいわば無抵抗だ。医師はワイシャツ、ネクタイの上から白衣を着ていて、これは正装というか重装備だ。もし私もワイシャツとネクタイをして背広でも着ていたら、きっと医師と対等くらいの気持ちになれるかもしれない。でも、裸では医師の軍門に下るしかない。

患者が裸になるのは診察のためというのが最大の理由であることは明白であるが、医師と患者にとってはもう一つの効果があるような気がする。それは、患者である自分の身体のことについては、すべて医師にお任せします、あとは煮るなり焼くなりしてくださいという、患者を一種の無抵抗状態にするという機能があるのではないかと思う。実はこのことは、医師と患者の間ではとても大切なことのような気がする。医師にすべてを任せてしまった患者と、医師を疑ったり医師に抵抗感を持ったりしている患者とでは、病気の治り方が違うような気がするのである。信じる者は救われる、病は気からという言葉があるように、患者は医師に信頼感を持って身を委ねたときに、治療の効果が最大限発揮されるのではないかと思う。

人間ドックから話が飛躍してしまった。お腹が少し空いてきたが、午後9時以降は飲食禁止なので何も食べられない。我慢、我慢。


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コメント 2

蝶々

karubiさん、こんばんは。
明日は人間ドッグだと、水も飲めないのが辛いですね。
起きてると苦痛なので、早めに寝た方がラクかもしれません^^;
私は、診察の時、患者が裸になっても、「無抵抗」感を感じた事はないですね。デリカシーなさすぎかな?
サウナで裸慣れしちゃってるんでしょうね。裸のまま、いろいろ質問したりして、医師に「寒いから、先に服をきましょうね~」なんて言われちゃったよーー;
by 蝶々 (2008-01-06 22:46) 

karubi

蝶々さん、こんばんは。
人間ドックって、非日常ですよね。
少し興奮してきてまだ寝れません。
蝶々さんはサウナで裸慣れしているのではなくて、
ひょっとしたら美しい縄の世界が影響していたりして。
そんな話を黒蜥蜴のほうで書いてくれるの楽しみ
にしています。
馬鹿なことを言うのはこのくらいにして、いい加減、
もうそろそろ寝ます。おやすみなさい。

karubi
by karubi (2008-01-06 23:14) 

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