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♪セブン・イレブン、いい気分、 になれない。 [銀座]

IMG_0181.JPGご存知のとおり、セブン・イレブンの一部店舗で行われていた弁当、おにぎりなどの値引き販売について、公取委がセブン・イレブン・ジャパン(SEJ)に対して排除命令を出した。簡単に言うと、フランチャイズ契約において販売価格は店舗側が自由に決められることになっているにもかかわらず、それをやってはいけませんとSEJが店舗側に圧力をかけていたのだ。定価100円(推奨価格というらしい)のおにぎりは飽くまでも100円で売ってください、賞味期限が切れたら廃棄してください、というのがSEJの指導であるが、廃棄してしまうと70円でSEJから仕入れした店舗側は70円丸々損をすることになる。それでは大変ということで、一部店舗は賞味期限直前に50円に値下げして売っていたのだ。

値引き販売した主な理由は廃棄することが「もったいない」からということではなく、少しでも儲けを増やしたいからということであった。スーパーで閉店間際によく行われる値引き販売も同様の理由によるものであろう(もちろん「もったいない」ということも多少あるかもしれないが)。

マスコミ報道を聞いていると、値引き販売をする店舗が増えてくれば「多少高いけど便利である、というコンビニのビジネスモデルが崩れる」として危惧する論調もあるが、消費者にメリットが出ればそれでいいのではないだろうか。全国一律おにぎり1個100円を維持したいとSEJは考えているかもしれないが、本当に消費者のためのセブン・イレブンを標榜するのであれば、賞味期限間際に値引き販売に対して圧力をかけるべきではないし、逆に、どんどん値引きして売ってくださいと店舗を指導すべきではないのだろうかと思う。

SEJは結局、廃棄原価(上例でいえば70円)の15%(10円)を負担することにした。廃棄コストの一部負担は結構なことであるが、肝心要の値引き販売そのものに対する対応はまだ発表されていない。廃棄コストの一部を負担するから値引き販売は止めてくださいというSEJの意図がみえみえである。

フランチャイズビジネスはフランチャイザー(本部)だけが儲かるシステムで、フランチャイジー(加盟店)はフランチャイザーにひたすら上納するだけ、これは以前からよく言われていることである。確かにフランチャイザーの「ブランド力」「暖簾(のれん)」は一朝一夕に出来上がったわけではないから、フランチャイジーがそれらを利用させてもらう対価としてロイヤリティーなどをフランチャイザーに支払うのは当然の経済行為であろう。ただ、SEJの社長の会見を聞いていると、どうも「上から目線」でフランチャイジーを見ている雰囲気がある。

弱者がモノを言える時代になった。マクドナルドの現役店長が残業代の支払いを求めて訴訟を起こしたというニュースは記憶にあたらしい。今回のSEJの件はいわば「フランチャイジーの反乱」と言えよう。これからは、フランチャイズシステムを採用しているビジネスで、フランチャイジーがモノを言う場面がどんどん出てくるだろうと私は思う。フランチャイズビジネスはフランチャイジーのがんばりがあってはじめて成り立つことをフランチャイザーが認識しないと、痛い目に遭うかもしれない。

さて、明後日26日は私の会社の定時株主総会。私は総会運営の総責任者として総会を無事終わらせる責任がある。今は人事を尽くして天命を待つという心境である。

写真は今日昼過ぎの銀座4丁目交差点。空はどんよりとしているが、これから少しして晴れ間が出てきた。

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