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アルマーニさん、日本人に謝謝(シェイシェイ)です。 [銀座]

昨夜は、会社でお付き合いのある某生命保険会社の接待を受けた。銀座4丁目交差点にある北京料理店「天厨菜館(てんつうさいかん)」で、北京ダックやフカヒレを頂き、老酒や白酒を飲んだ(白酒は私がお願いして出してもらった)。白酒はアルコール度数53度の芽台酒(まおたいしゅ)で、初めて飲んだ私の部下は一杯飲んだだけでお腹の調子が悪いと辛そうな顔をしていた。私はこの白酒を中国で10杯以上は飲むのだぞと言ったら、それは大変な仕事ですねと、ようやく中国の宴席での過酷さを部下に理解してもらった。

この「天厨菜館」のすぐ近くに7日、アルマーニ、銀座タワーがオープンした(写真)。アルマーニとはご存じのとおり、世界的ファションデザイナー、ジョルジオ・アルマーニのことである。残念ながら私は彼のことを全く知らず、このタワーのオープンに合わせてテレビ局各局が彼の横顔を紹介するのを見て、アルマーニがどういう人物かを初めて知ることになった。

銀座の目抜き通りは、海外の一流ブランドにジャックされたかのようだ。エルメス、ディオール、シャネル、コーチ、プラダ、ルイ・ヴィトンそして今回のアルマーニ。私はこれらのどの店舗には足を踏み入れたことがない。自分が着るためにアルマーニのスーツを買うこともないし(もともと高くて買えない)、プレゼントに奮発してコーチのバックを贈る彼女もいない。でも、銀座を歩く女性を観察していると、ごく一般的と思われる女性がルイ・ヴィトンやシャネルのバックを持って歩いているのがわかる。日本では、海外の一流ブランド品は決して一部のセレブだけのものではない。

ところが、欧米などでは少し事情が違うようだ。一流ブランドはある一定の階層(階層という言葉は少し漠然としているが)だけが持つ一種のシンボル的存在である。アルマーニのスーツを着ている人は、それなりの立場、上流階級、富裕層に属する人と看做される。これに対して日本は、例えばルイ・ヴィトンのバックを持っている女性を見ても、この女性が雲の上の存在の人だとは誰も思わない。つまり、日本では、一流ブランドを身につけていることが、その人の社会的立場や富のシンボルとはなっていないということである。

家や自家用車は別として、自分の一か月分か二か月分の給料にあたる高級バックを買うことがいいとか悪いとかいう議論はあるかもしれない。自分の稼いだお金で好きなものを買うことに、他人がとやかく言うことはないというのも間違いではない。一方、収入や身の丈に合った買い物をすべきではないかというのも、一理あるような気がする。以前の記事で私は、女性は雑誌などに載っている女性サクセスストーリーを真似て、高級品志向に走るのはよくないと書いた。理想は理想として、もっと現実を冷静に見るべきだというのが話の趣旨であった。

今日の話で私がいいたいことは、この以前の記事の趣旨とは少し違う。海外一流ブランド品を誰(階層)が買ってもよい、買ってはいけないという特別な風潮が日本にないということは、それはそれで、日本は社会の階層意識が希薄であるという意味において、日本は健全な社会ではないかということである。

聞くところによると、海外一流ブランド品の購入者は日本人が一番多いという。海外のブランドメーカーは、日本ではどんな階層の女性でも高級ブランド品を買うことをよく知っている。だからこそ、多大な投資をして日本一地価の高い銀座に巨大店舗を構えるのである。アルマーニさんも、日本人の消費者に感謝してもらいたいと思う。もし、日本人が海外ブランドにオサラバしたら、彼らには相当な打撃になるに違いない。


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