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成人年齢は18歳ではなく、22歳に引き上げましょう。 [時事]

金の貸し借りというものは本当に難しいものである。3年前に石原東京都知事の肝煎りで設立された新銀行東京が窮地に陥っている。都が1000億円を出資してスタートしたが、今現在930億円余りの累積損失があり、近く、都に400億円増資引き受けを依頼するというのだ。新銀行東京は、資金繰りがあまり楽ではない都下の中小企業に無担保、無保証で低利資金を融資することを主な目的としていた。一方で、預金者からは高い金利をつけて資金を集めていた。新銀行東京の貸倒れ率は10%というから、例えば、100億円貸し付けがあるとすれば、10億円は回収されずに焦げ付くということなる。この貸倒れ率は一般の民間金融機関に比べる異常に高い比率である。

今世界中の経済を震撼させているサブプライムローン問題も新銀行東京と似たような構造を持っている。こちらの融資対象者は低所得層の個人。最初の数年間は低利なのでなんとか返済が出来るが、その後は当初の数倍の金利を支払わなければならず、返済に困難が生じてくる。サブプライムローンに関しては、こういう事態になることを金融機関はある程度予想していたのではないかと私は思う。そういう意味では、金融機関は確信犯なのである。

私も経理部に都合10年間在籍して金融機関との折衝を経験してきてわかるのだが、日本の金融機関はとにかく担保、担保、担保主義である。超優良企業を除けば、一般企業に対しては担保がなければ決して融資をしてくれない。この実に単純で、リスクを取らない基準しか金融機関は持ち合わせていないのである。「担保はいりません。私にお任せください。御社を信用して私の権限で資金を融資させていただきます。」、こんな言葉は一度も聞いたことがない。

サブプライムローン問題と新銀行東京問題は構造的には似ているが、「志」には大いに違いがあるように思う。サブプライムは、金融機関が焦げ付くことをわかっていながら取引拡大のために行った「悪意的」な行為だと思う。これに対して新銀行東京のほうは、資金繰りに苦しむ中小企業を何とか資金面で支援し、すぐれた技術などを育て継承していこうという純粋な動機があったと思う。ビジネスだからそんな奇麗ごとを言っても仕方ないという人がいるかもしれないが、結果はともあれ、私は東京都が新銀行東京を通じて目指したものを支持したいと思う。

さて、成人年齢を現在の20歳から18歳に引き下げるべきか否かを議論するという。酒、タバコは法律上、成人にならないと飲んだり吸ったりしてはいけないことになっている(実際はほとんど守られていないが)。また、成人前の結婚(男性は18歳から、女性は16歳から)については、親の許可が必要になっている。これは民法で規定されている。このように、成人年齢の問題は国民にとってとても身近な問題である。

欧米では、成人年齢を18歳にしている国が多いという。だからというわけではないのだろうが、何となく18歳くらいになったら成人として扱ってもよいのではないかと考える人も多いかもしれない。でも、私は反対である。私は逆に、成人年齢をもっと引き上げたらどうかと思う。例えば22歳にする。なぜかというと、今の20歳前後の人は総じて、昔に比べると精神的に随分未熟な感じがするからだ。中にはしっかりした考え方を持っているこの世代の若者もいるだろうと思う。でも、全体的に見れば、とても幼稚な人が増えているような気がする。昔の中学生が今の高校生、昔の高校生が今の大学生という風に、2年から3年、精神年齢が昔に比べて後退しているのではないか。何故そんなことがわかるのかと聞かれても困るのであるが、日頃周囲の若者を観察していて何となくそんな感じがしているのである。

文藝春秋でプロレスラーのアブドーラ・ザ・ブッチャーさんが、今の日本には日本人のよさが失われていると指摘している。ブッチャーさんは38年前に初来日して以来、これまでに130回以上来日している大の日本ファンだ。リングの上では大悪党であるが、リングを降りると親日家の顔になる。彼は子供の変化についても苦言を呈している。身なりがキチンとしていて礼儀正しかった子供の姿は、今はないと嘆く。何となくこれも精神年齢が後退した結果のような気がする。

写真は六本木交差点のアマンド。どうしても六本木のクラブに行きたいという先輩と久しぶりに六本木に来た。お陰で二日連続の午前様。体がきつい。


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