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誰かがやらなくてはならない仕事、そういうものがあるのです。 [高円寺]

IMG_0349.JPGこの頃都内を歩いていると、警察官を多く見かける。洞爺湖サミットを目前に控え、警備が強化されているらしい。会社の札幌支店の話によると、新千歳空港の手荷物検査は異常なくらい厳しくなっていて、受け取りに相当の時間がかかっているという。警察官はどういう基準で不審者を見つけだすのかは知らないが、実は私も以前新宿歌舞伎町でリュックサックを背負い、街並みをデジカメでパチパチ撮っていたら、職務質問されたことがある。休日だったとはいえ、一応身なりは整えていたし、決してバンチラ写真を撮っていたわけでもない。どうして私に職務質問するのですかと聞きたかったが、そこはぐっと堪えて、言われるままにリックの中を見せた。もちろん何も問題はなかったが、警察官に訳もなく呼び止められるというのはやはり不愉快な気分になるものである。

昨日久しぶりに高円寺ガード下の焼鳥屋で一杯やった。店にはブラウン管式の小さなテレビが1台あり、昨日は巨人、ヤクルト戦にチャンネルが合っていた。冷酒を飲みながら中継を見ていたのであるが、4回終了時点で4-4の同点、ところが5回表、巨人の2番手投手・越智がヤクルト打線につかまり、3点を献上、4-7で巨人は大きくリードされた。今日はなんとなく流れはヤクルトにあるなという感じで焼鳥を頬張りながら試合を見ていた(試合は結局そのままヤクルトが逃げ切った)。

巨人劣勢のまま6回から巨人のマウンドに立ったのは3番手投手・山口だった。私は彼の投げる姿を見ていてあることを感じた。ご存知のように投手には大きくいうと、先発、中継ぎ、抑えというのがある。山口は中継ぎであるが、1点差や2点差の緊迫する場面での登板と、5点以上も差がついていて試合の大勢が決している場合での登板とは、マウンドに向かうときの気持ちや力の入れ具合というものは自ずと異なるだろう。もちろん前者のほうが、緊張感は高く、試合の展開によっては勝ち投手になれるかもしれないという期待感もあるだろう。しかし例えば7回で5点リードされていれば「今日はがんばって投げても勝てないな」という気持ちに正直なところなるだろう。

チームがどんなに劣勢にあるときでも、野球は9回まで続けなければならないわけで、途中で試合を放棄するわけにはいかない。だから、たとえ10点リードされていて負けが濃厚でも、投手をマウンドに立たせなければならない。そういう場面でマウンドに立つ投手の役割というものは何なのだろうと私は昨日テレビを見ながら考えていたのだ。

話が飛躍するようだが、誰もがやりたくない、しかしながら、誰かがやらなくてはならない仕事というものが世の中にもあるような気がする。それは誰からも大して褒められる仕事ではないが、だからといってやらないでほったらかしてはおけない仕事、そういう仕事というのがあるのではないだろうか、なかなか上手く表現できないのであるが。

誰でも投手ならば先発完投で勝利投手となったり、1点リードの9回に抑えとしてマウンドに立ったりして3者3振でセーブをつける、そんなヒーローでありたいと思うであろう。でも、そういうヒーローばかりでは野球は成り立たない。勝ち負けはつかないが、中継ぎをしっかりやって味方打線の反撃に期待する、そういう役回りの仕事というのも必要なのだろうと思う。そういうふうに考えると、世の中の仕事で「無駄な仕事」というのは無いのかもしれない。

写真は今日午後10時過ぎのJR高円寺駅。今日は神田神保町で飲み過ぎてしまった。

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