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アラフォートリセツよりも、定額給付金トリセツが必要です。 [銀座]

IMG_0093.JPGトリセツ。なんでも省略するのが流行りであるが、トリセツは「取扱説明書」の省略だそうだ。このトリセツ本が今、巷でブームになっている、今朝の産経記事である。「アラフォー取扱説明書」「B型女取扱説明書」「ひとりっ子取扱説明書」「関西人取扱説明書」等など、なんでもありといった感じ。こうしたトリセツ本人気について精神科医の和田秀樹さんがコメントしている。

和田さん曰く「何をするにもマニュアルに頼る時代になっていて、マニュアルがないと不安になってしまう。物事にはグレーな部分が多いが、現代人は白か黒かをはっきり分けたがる。複雑な世の中を生きるには、マニュアルに頼らない発想も身に付けるべきだ。」。物事にはグレーな部分が多いというのはその通りで、グレーのままにしておくことで、みんながハッピーになれることは世の中にはたくさんある。物事を徹底的に詰めてしまうと、とても窮屈になるし、さらに言えば、知り過ぎることの弊害というのもある。

何でもかんでも白黒をつけたがる、善悪をはっきりさせたがるというのは現代人の困った性質の一つだろう。月夜の使者、月光仮面は昔正義の味方で良い人だったかもしれないが、みんながみんな月光仮面になって正義を振りかざす現代。正義、正義といっても、正義の名に恥じない生き方をして、正義を語る資格の本当にある人はどのくらいいるのだろうか。自分のことを考えてみると、これまで正義に劣ることばかりやってきたような気がする。月光仮面のように正義、正義といわれると、私はどっと疲れる。

やっぱり起きた、定額給付金に関するトラブル。家庭内暴力の夫から逃れるために住民票と異なる場所に住んでいる妻が夫の住む自治体に対し、夫への給付金支給を差し止めるよう求める訴えを裁判所に起こした。定額給付金は夫が妻を含めた家族の分まで一括して申請するようになっているため、別居している妻や子供の分までまとめて夫に支払われる。ところが今回のケースのように夫のDVが原因で夫婦が別居状態になっている場合は、妻や子供は給付金を受け取れなくなってしまう可能性が高い。

絵に描いたような模範家族というのは非常に稀で、普通は今回のケースのように、あまり他人には言いたくないような事情を必ず抱えているものだ。一方、定額給付金は極めて形式的に支給される仕組みになっていて、各家庭の個別事情を考慮することを想定しない。裁判所がどう判断するのかわからないが、今回の訴訟をきっかけに日本中で同様の訴えが広がる可能性もある。世界の喜劇王チャールズ・チャップリンは人生に必要なものはと聞かれ、それは勇気と希望と少しのお金であると答えたそうであるが、定額給付金という少しのお金が、家族の亀裂をさらに深める原因になるかもしれない、そんな何ともやり切れない話である。

写真は、今日の銀座4丁目交差点。名古屋の夜はキンサンであるが、東京の夜は誰が何と言おうと銀座に止めを刺す。

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