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牛丼1杯の牛肉、ここに来るまで2000リットルの水使いました。 [BOOKS]

IMG_0358.JPGさて、いきなり質問です。あなたは1日、どのくらい水を使っていると思いますか? 1リットル、10リットルそれとも100リットル。100リットルの水と言えば、最近見かけるようになった2リットル入りのミネラルウォーターのペットボトルで50本分。相当の量ですね。さて、正解は、375リットルです。

この使用量は世界で3番目に多く、第1位はご想像のとおりアメリカで575リットル、第2位はオーストラリアで495リットルだそうです。こうしてみると、思ったよりも人間は水を使っていますね。

それでは、日本人は、375リットルという水をどのような用途に使っているでしょうか。正解は、トイレ28%、風呂24%、炊事23%そして洗濯17%と続きます。世界一キレイ好きな国民らしい内容です。一方オーストラリアの場合を見てみると、何と80%が庭への散水だそうです。ちょっと驚きですね。

以上の話は、吉村和就(よしむら かずなり)さんが著した『水ビジネス-110兆円水市場の攻防』という本に書かれているものです。あまりにも身近な存在であるため普段関心を抱くことのない「水」の話を、水専門の第一人者である著者がやさしく教えてくれます。面白い話をこの本からもう一つ紹介させてもらいます。

牛丼を皆さんはお好きでしょうか。私は吉野家の牛丼特盛りに生卵をかけて食べるのが好きです。それはさておき、牛丼1杯に入っている牛肉が牛丼の肉として提供されるまでに、どのくらいの水が使われているかおわかりでしょうか。牛肉の場合、牛の飼料である穀物を育てることから始まり、その穀物を食べて牛が育ち、最終的に牛肉になるわけですが、その全プロセスを通して必要とされる水の量は、牛丼1杯の肉で実に2000リットルになるのだそうです。

このように、輸入されているモノ(上の場合で言えば牛肉)を作るために必要になるであろう水のことを「バーチャル・ウォーター」(仮想水)というのだそうです。上の例で言えば、牛丼1杯のバーチャル・ウォーターは2000リットルということになるわけです。少し言い方を換えると、牛丼一杯食べると海外から水2000リットル輸入し飲んでいることになるということです。

ちなみに、ハンバーガーのバーチャル・ウォーターは1000リットルだそうです。ですから、牛丼を半分残して捨てると1000リットルのバーチャル・ウォーターを、ハンバーガーを半分残して捨てると500リットルのバーチャル・ウォーターを無駄にしたことになるわけです。ですから、食べ物は残さず食べましょう、そういう教訓がでてくるわけです。

写真の雲。築地で撮ったものですが、ご存知のとおり雲は水と氷からできています。何かと嫌われ者の雲ですが、我々が生きていくために必要な雨(水)は雲が降らせてくれるのです。

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