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京都36歳女性、イケメン、年収2千万円希望です。 [BOOKS]

DSC_0163.JPG今日、久しぶりに一人カラオケを新宿でやってきた。昨日、あるイベントに出席するため、日帰りで札幌に行ったのであるが、そのイベントに来ていた松山千春さんがアカペラで「大空と大地の中で」を熱唱したのに感動し、彼のヒット曲を自分も歌ってみようと思い立ち、歌舞伎町のカラ館VIPルームで一人歌いまくったのだ。私という人間は実に単純なのです。

さて、酒浸りの日々で、体調があまり芳しくなく、このところ本もほとんど読んでいなかったので、カラオケの後、読みかけていた本を二冊、一気に読んだ。言文一致の文体で書かれた初めての小説と言われる、二葉亭四迷の『浮雲』に関する本を読んだ。「関する」というのはそのものズバリ『浮雲』ではないということなのだが、原文は相当読みづらく途中で投げ出してしまいそうだったので、評論家の小谷野敦さんが現代風に訳された『もてない男訳 浮雲』と、二葉亭四迷の人物像とその時代背景を知る目的から、関川夏央さんの『二葉亭四迷の明治四十一年』の二冊を読んだ。

役人を免職された優柔不断な内海文三と、彼の二つ先輩で如才のない本田昇が、文三の従妹で割と派手好きなお勢を取り合うという話であるが、最初は文三のことを想っていたお勢であるが、文三が無職になったせいもあり、お勢は出世欲が強くお金も持っている本田に少しずつ惹かれていく。果たして結末は如何に、と言いたいところなのだが、何が結末なのか正直よくわからないのだ。小谷野さんの解説によると、この小説は未完だという専門家もいるそうだ。

ちょっと寄り道を。先日、銀座のバーで飲んでいたら、京都と茨城出身のホステスさんがやってきた。バカ話で大いに盛り上がっていたら、年齢の話になった。気を許してくれたのか、本当の年齢を彼女たちのほうから話してくれた。偶然だったのだが、二人とも今年36歳だった。そして偶然だったのは年齢だけではなく、結婚願望が非常に強いという点も共通していた。

綺麗だからその気になればいつでも結婚できるでしょうと言ったら、二人とも、40歳が近いので焦っている話してくれた。どんな男の人と結婚したいのと月並みな追加質問をしたら、京都の女性が「若くて、年収2000万円くらいの男性」と答えたので、一堂、吹っ飛んだのだが、彼女はどうやら本気のようだった。

話を『浮雲』に戻すが、無職で収入のない文三はお勢に恋心を寄せるのだが、小谷野さんによると、英米の結婚恋愛思想では、男に十分な収入があって初めて結婚を申し込むことができるのであって、収入がないのに結婚を申し込むのは不道徳とされているのだそうだ。日本ではどうだろうか。カネ、カネ、カネというのは卑しいという道徳観があるが、一方で現実のことを考えれば、ある程度の収入と財産がないと結婚生活はできないということも厳然としてある。「愛こそすべて」という言葉は美しいが、愛だけでは限界はある。京都の女性のように高望みされると困るが(もちろん希望は個人の自由ではあるが)、いずれにしろ、男は泥まみれになり、ボロボロになりながら女性のために働き、そして尽くす、古今東西を問わず、いつの時代においても、男はそういう存在であるのかもしれない。

写真右は先日オープンした新宿のヤマダ電機。新宿の家電量販店戦争。消耗戦はもうそろそろ止めにしたらいいと思うのだが。

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