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ラムネのビー玉チョロチョロ、ラムネ氏はそれに命賭けました。 [高円寺]

DSC_0002.JPG昨夜、高円寺南口にある「ホルモン家」で久しぶりに焼肉を食べた。先月の人間ドックで中性脂肪値が高く即治療という診断を受け、焼肉、マックなどを控え気味にしていたが、たまには焼肉でも食べてパワーをつけなければと思い、銀座から帰ってきてそのまま「ホルモン家」に寄ったのだ。

焼肉というと以前はカルビ(karubi)、ロース、ハラミなど定番の肉ばかり食べていたが、最近はホルモン、テッチャンなどいわゆるホルモンを好んで食べるようになった。小腸、大腸、心臓、肝臓、胃、果ては子宮まで、牛や豚のあらゆる部位が食用の対象になる。でも、小腸や大腸なんか、誰が最初に食べようと言い出したのかね。

さて、政府紙幣の議論がまた始まった。小泉政権の時に一度議論になったが、あまり注目されないまま消えて行った。今回が2回目の登場であるが、そもそも政府紙幣とは、現在我々が使用している紙幣が中央銀行である日本銀行発行であるのに対し(従って、これらの紙幣は日銀券と呼ばれる)、中央銀行を経ずに直接政府が発行する紙幣のことを言う。ただ、お金としての機能や価値は今使っている日銀券と全く同じであるから、要は、福沢諭吉の1万円札の他に、もう一種類別の1万円札を政府が発行しますよ、という話である。

その発行規模であるが、もし実施するとすれば25兆円程度になるのではないかと言われている。では一体何のために政府紙幣を発行するのだろうか。目的は明確で、それはデフレ対策である。輪転機を回して新札を刷って国民に配り、消費拡大を通じて物価水準を上げようというのである。また,副次的な効果として、新紙幣発行で日本円の価値が多少下がるだろうから、そうなれば現在の円高にブレーキがかかり、円安傾向になることも期待できる。1ドル=100円程度に戻せば、輸出企業の業績が回復し、雇用情勢の改善にもつながっていく可能性が高い。

政府紙幣は国債と違い、政府の国民に対する借金ということではないから、返済する必要もないし、もちろん利子の支払いという負担もない。いいことずくめの政府紙幣という感じがするが、唯一弱点として指摘されているのがハイパーインフレ、つまり、物価が持続的に上昇しかねないリスクがある点である。でも、本当にそうなるのかは、やってみないとわからない。

定額給付金よりも、さっさと政府紙幣を発行したらいい、私はそう思う。政府紙幣はよく「劇薬」と言われる。何度も使ってはいけない政策ということだ。でも、100年に一度の大不況と誰もが認める状況にあって、今「劇薬」を使わないで一体いつ使うのだろうか。「劇薬」を投与して死にそうな患者が回復することだってあるのだから、ここは思い切ってやったらいいと思う。いろいろ理屈っぽく反対する経済学者もいるかもしれないが、それじゃーどうすればよいと言うのか。「将来が不安だ」「今政府がなすべきことは、夢と希望のある社会を造り上げることだ」と能書きばかりいう人もいるが、お教のようにそのような能書きを垂れているうちに「日本丸」は本当に沈没してしまうかもしれない。

坂口安吾に「ラムネ氏のこと」という有名な短編がある。フグを今安全に我々が食べられるのは、自ら命を落としながらもフグの安全な食べ方を後世に伝えようとしてフグに命を賭けた、多くの無名の殉教者、つまりラムネ氏のお陰である。ラムネ氏とは、事の大小に関わらず物事に徹し、強靭な思索を持つ人のことをいい、そういうラムネ氏が世の中を変えていくのだ、坂口安吾はそう言っている(ちなみに、ラムネ氏のラムネとは、飲むラムネのことである。)。

焼肉のホルモンだって、必ずラムネ氏がいたはずである。肉以外に、牛や豚の内臓も食べられるのではないかと思い、恐る恐る七輪で肉を焼き、レアの状態で食べて死んで行った人が必ずいるはずだ(特に豚はよく加熱しないとウイルス感染する可能性がある。)。我々が今気軽に、そして安全にホルモンを食べられるにはそういうホルモンに賭け、場合によっては命を落としてきた多くのラムネ氏のお陰なのである。

政冶、国会議員についても、与党、野党を問わず皆が国民生活を最優先させると言っているわけだから、そのために少しでも可能性があることなら、「前例がない」「慎重に検討する必要がある」とかとやかく言わないで、政治生命を賭して100年に一度と言われる大不況を克服する施策を打ち出してほしい。国会議員全員が今ラムネ氏になってほしい、私はそう願う。

写真は、今日の新宿西口駅周辺。

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