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初夢、朝起きると親指がペニスになっていました。 [新宿]

DSC_0157.JPG皆さん、新年あけましておめでとうございます。

おめでたくない方もいらっしゃるかもしれませんが、新春の慣用句なのでお許しください。さて、私は昨日東京に戻り、今日、新宿の神様がいる花園神社にお参りに行ってまいりました(写真)。今年もこの神社の半径500メートル以内の酒場で、さまざまな社会勉強をしそうな気がします。


20代の頃、帰省から戻るとよく風俗店に行った。釧路では風俗店は皆無に近いので、3日、4日そうした環境にいると、男性自身がムクムクとしてきた(今は残念ながらそういうのはないけど)。東京に戻り、男性自身を慰めるためにソープやヘルスに行くと、私と同じような境遇と思われる人たちが列をなしていた。そんなこともあって、新春の2日、3日というのはなんとなく男性の性欲処理日のようなイメージが私にはある。

ということで、今日はペニスに関する話をしたい。作家の松浦理英子さんに『親指Pの修行時代』という著作がある。読まれた方も多いと思うが、ある若い女性の足の親指が突然ペニスになってしまうところから物語が始まる。親指がペニスになるという発想も奇抜であるが、次々と現れる性的奇形者の描写に松浦さんが持つ桁違いの想像力を感じる。

例えばこうだ。親指がペニスになってしまった若い女性、一実は、性的な奇形を売り物にする見世物一座<フラワー・ショー>に加わる。そのメンバーの一人に保という男性がいる。保のお腹にはシャム双生児の弟が入っていて、弟のペニスが保のヘソの下あたりから突起している。保自身のペニスはというと、弟の身体に邪魔されて先端しか外に出ていない。弟のペニスを触っても性的なものを感じているのは飽くまでも弟であって、兄、保ではない。

こんな感じの話が延々と続くのだ。夢野久作の『ドグラ・マグラ』も読んでいるうちに頭の中がどうにかなってしまいそうな奇書であったが、『親指P』もそれに決して負けていない。『ドグラ・マグラ』のほうは一度映画化されているが、『親指P』は露骨なセックスシーンも多く、映画化はまず不可能だろうと思う。

kaori-shimamura-00018382.jpg『親指P』の前作は『ナチュラル・ウーマン』で、これはレズビアンの物語である。この作品は映画化され、私の好きな嶋村かおり(写真)と緒川たまきが共演し、二人のレズビアンシーンは生唾ものだった。このように松浦さんはデヴューから一貫して「性」をテーマにした作品を書いているが、彼女のエッセイ『ポケット・フェティッシュ』や『親指P』のあとがきなどを読んでみると、彼女がどんなことを書こうとしているのかが少しうかがえる。

松浦さんが書こうとしているのは、男性優位社会への批判、性器結合中心的性愛観への批判ということらしい。「男性優位文化への批判が活発になされ、性器結合中心的性愛観への疑問も提出され始めた二十世紀末の今日、私たちは女性器をめぐる隠蔽と暴露のゲームに飽き飽きし、女性器に貼り付けられたイメージを引き剥がして女性器をゲームから解き放ちたい、という新しい欲望を抱いていると言っていいだろう」「私がこの小説(『親指P』)において読者に与えたかったのは、性器的な快楽ではなく、非性器的な快楽なのです。あまり適切なことばではないかも知れないけど、精神的な快楽を含めて、とりあえず私が非性器的な快楽としているもの。好きな人と抱き合ったり手を繋いだりじゃれ合ったり、あるいは接吻したり、必ずしも性行為に結びつかない、性器的な欲望に導かれて起こるわけではない、好きな人と軽くスキンシップすれば非常に気持ちがいいというような皮膚感覚的な快楽の方を読者に与えたいのです」。

これらの文章は今から15、16年前くらいに書かれたものなので、松浦さんの言われる状況も当時はあったのかもしれないが、少なくとも現代には松浦さんの危惧するような状況はないように思う。私もお陰さまでいろいろなところで遊んでいるので感じることだが、男と女、男と男、女と女、性の世界は実に自由奔放で、決して男性上位の世界ではないし、また、必ずしも性器的快楽だけを当事者が求め合っているわけでもないと思う。それに敢えて異論を唱えるならば、松浦さんが主張された当時も決して「性器結合中心的性愛観」が大勢だったとは思えない。「皮膚感覚的な快楽」を性器結合よりも好む人たちは今も昔も結構多いのではないだろうか。

新春早々変な話になってしまいましたが、今年もこんな調子で書きますので、宜しくお願いします。

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