「オカマ疑惑」を振り払い、「月並みな人間」になる。

私の師走は、風邪のスタートとなった。昨日は身体がだるくて鼻水が絶えず、赤坂の店のほうは従業員に任せ、「現場監督」の私は一日休暇をいただいた。慣れない仕事で疲れもあったのかもしれないが、それよりも、緊張感がなく精神がたるんでいたことが風邪をひいた原因のような気がする。

さて、昨日、家でボーッとしながらテレビを観ていたら、私の好きなミスター・マリックさんが出ていた。彼の超魔術はもちろん素晴らしいが、超魔術よりも私が好きなのは、彼の丸みを帯びたやさしい喋り方と、偉ぶらない態度なのだ。そういえば先日、新宿ゴールデン街でバーを経営するある女性から、私はひょっとしたらオカマではないのか、そんな指摘をいただいた。その理由は、私のおっとりとした喋り方にあるらしい。ここで断言するが、私は決してオカマではありません。

私の「オカマ疑惑」はどうでもよいのであるが、私の好きなマリックさんが番組のなかで自分の半生などを振り返って、「月並みな努力では、月並みな人間にしかなれない。」、そんな趣旨の話をされた。なるほど、超魔術界のリーダーたる地位を築くには、血の滲むような努力がマリックにあっことは想像に難くないが、でも、でも、マリックさんの言うこともわかるが、少しだけ異論もあるなあ、正直そんな感じがした。

私が今の会社に入った昭和59年に、渡辺和博が著した『金魂巻(きんこんかん)』という本が大ヒットした。同じ職業の人間を、生まれ育ちがよく、有名大学を卒業して高収入を得る「マル金」と、そこそこの大学を出て努力をしてはいるが、いつまでも貧乏な「マルビ」の二種類に分け、世の中にあるどうすることもできない不条理のようなものを、イラスト入りで皮肉たっぷりに書いたのが『金魂巻』で、「マル金」「マルビ」はその年の流行語大賞を獲得した。

要するに『金魂巻』は、「努力はダサく、生まれ育ちに勝てない。」、そう言っているのである。今、市川海老蔵暴行事件が報じられているが、ある報道によると、彼は暴走族のメンバーに向かって「俺は人間国宝になる人間。お前らとは違う。」そういう発言をしたという。本当に生まれ育ちのいい人間ならそんな暴力的な発言はせず、どちらかと言えば「おっとり」しているものだと思うが、それはさておき、海老蔵が吐いたとされるこの発言は『金魂巻』が言わんとしたことの「実例」のようになってしまった。

「月並みな努力では、月並みな人間にしかなれない。」、確かにそうかもしれない。でもよく考えてみれば、ほとんどの人間は「月並みな努力」さえしてないのではないだろうか。自分のことを考えてみても、「月並みに努力してます。」と胸を張れるものなんて一つもない。結論を急ぐ。私は、「月並みな人間、それで結構ではないですか。」、そう言いたいのである。月並みな人間であることは悪いことではないし、もっと言えば、月並みな人間であればこの世の中「御の字」だとさえ思う。

いつも書いているが、世の中で成功する人はほんの一握りの人達だ。どうだろう、多分、全体の1％位だろうか。総人口が1億2千万人とすれば、120万人の人達が成功者、その他の1億人以上の人達は「月並みな人」ないし「月並みな人以下」なのである。世の中、そんなものではないだろうか。「みんな、月並みでいいじゃないか。」、私ならそう言う。

このところ写真も撮っていない。市川海老蔵の話が出たので、奥さんの写真でも載せようと思ったが、あまり好きではないので、長谷川理恵さんの写真を。彼女、22歳年上の神田正輝と交際中だとか。神田正輝も元気だね。

コメント 5

Karubiさん、こんばんは。お風邪の具合はいかがですか？
年末年始に向けて、お大事にしてください。

今年、私は『飲めない人の気持ちもわかって欲しい』などという下戸男性に
『俺の酒が飲めんのか』状態になり、以後、その彼からは恐れられ、避けられています。
飲めない事自体にハラが立ったのではなく、『気持ちをわかって欲しい』などと、酒の席でコーラを飲みながら喋っているのなんて、エビ蔵なら、確実に暴れていたでしょうね。

私も、まだまだ修行が足りませんでした。もっともっと研鑽し、月並みな酒飲みになるには、後何リットル必要なのでしょうね・・・
来年は、楽しいお酒をご一緒しましょう。
来年もよろしくお願い致します。









by 蝶々 (2010-12-06 23:05) 

蝶々さん、こんにちは。
おかげさまで、風邪のほうは良くなりました。
私の場合、風邪が治ったかどうかのバロメーターは、
得意のカラオケ曲がいつも通り歌えるかどうかなのです。
昨夜新宿でカラオケをやったら、ほぼいつも通り歌うことが
出来、酒のほうもぐいぐい飲めたので、私なりに、風邪は
治ったと判断しました。

酒席で、「飲めない人の気持ちもわかって欲しい」と飲めない
人から言われると、私でも引きますね。
飲めなくても酒席を盛り上げる手だてはいくらでもあると
思うので、「飲めない人の気持ちもわかって欲しい」などと
正面切って言われると、本当に白けちゃいますね。

蝶々さんが修行が足りないとすれば、私なんかは全然修行が
足りないということになってしまいます。
まあ、いろいろありますけど、来年もお互いそこそこ生きて
いきましょう。

年末年始は北海道に帰らずに、東京で過ごす予定です。
今から不埒なことを考えるが楽しみです。

karubi
by karubi (2010-12-07 11:33) 

Karubiさん　こんにちは
全快・全開？お疲れ様でした。
風邪は万病のもと、お気をつけください。

気の利いたコメントも書けないのですが、、、
先ずはご無沙汰してます！

ブログのキンコンカンのコメントは長くなりますので、
またお会いしたときにでも。。。

↑コメントの「××の気持ちも･･･」に小反応させてください。

「コブタの気持ちもわかってよ」という子供向け絵本があります。
弱者の主張のような絵本なのですが、
弱音を吐くんじゃない！！
と思っていたら、子供より大人の愛読者が多いみたいです。

オカマの気持ちもわかってよ
バーコードの気持ちもわかってよ（わかってきました。ぷっ）
上司の気持ちもわかってよ
主婦の気持ちもわかってよ
野獣の気持ちもわかってよ

いろんな立場で、上の話法は使え？ますね。ぷっ

気疲れして、生きてけまへん
by NO NAME (2010-12-10 18:13) 

オジサン、なんかカッコイイ。

「夢」とか「努力」って言葉、先生や親が好んで使うんだけど、何かすごく安っぽいんだよね。そういう、一見キレイなフワフワした言葉振り撒くだけ振り撒いて、いざ、挫折や失敗した時には誰も回収してくれない。そういうオトナ多いんですよ。ふぅぅ・・・。
by syun (2010-12-24 20:16) 

syunさん、はじめまして。
コメントとナイス、ありがとうございます。

一般的に言って、格好いい言葉は耳障りはいいけれど、
中身が無いことが多いような気がします。「平和な世界を」
といっても、ただ叫ぶだけでは空しいだけで、「平和な世界」
を実現しようと具体的に行動してる人は、ほとんどいない
のが現実です。

大きな理念のようなものもある程度必要だと思いますが、
一方で、実生活を上手く生きていくための泥臭い視点
のようなものも必要のような気がします。

karubi
by karubi (2010-12-28 07:26)